駐車禁止除外指定
身体障害などを理由とする歩行困難者の車両は、「駐車禁止除外指定車標章」を掲出することにより、駐車禁止規制の対象から除外されます。
「駐車禁止除外指定車標章」の申請手続きは、管轄の警察署において受け付けています。
駐車禁止除外指定車標章とは
歩行困難な身体障害者等が現に使用中の車両については、それぞれの都道府県の公安委員会が交付する「駐車禁止除外指定車標章(身体障害者等用)」を掲出することにより、駐車禁止場所又は時間制限駐車区間(パーキング・メーター及びパーキング・チケット発給設備の設置場所)の駐車禁止規制の対象から除外されるという制度です。
駐車禁止除外指定車標章の申請
駐車禁止除外指定車標章の申請は、住所地を管轄している警察署において行います。
ただし、受付をするのは警察署の執務時間内(土曜日、日曜日、祝日は休み)です。
申請にあたっては、申請書そのもののほかに、身体障害者手帳等(原本)、印鑑、その他場合によっては指定医の意見書又は診断書が必要となります。
また、本人ではなく代理人(原則として本人の親権者や配偶者、親族)が申請する場合には、本人との関係を疎明できる書類(続柄が記載された住民票の写し、戸籍謄本等)が必要となります。
駐車禁止除外指定車標章の対象者
身体障害者
障害の区分 | 身体障害者手帳の等級 | ||
---|---|---|---|
視覚障害 | 1級から3級まで及び4級の1 | ||
聴覚障害 | 2級及び3級 | ||
平衡機能障害 | 3級 | ||
肢体不自由 | 上肢障害 | 1級、2級の1及び2級の2 | |
下肢障害 | 1級から4級まで | ||
体幹障害 | 1級から3級まで | ||
運動機能障害 | 上肢機能 | 1級及び2級 (一上肢のみに運動機能障害がある場合を除く。) | |
移動機能 | 1級から4級まで | ||
心臓、じん臓、呼吸器、小腸、ぼうこう又は直腸の機能障害 | 1級及び3級 | ||
ヒト免疫不全ウィルスによる免疫機能障害 | 1級から3級まで | ||
肝臓機能障害 | 1級から3級まで |
知的障害者
療育手帳の等級が重度
都道府県によっては、愛の手帳、愛護手帳の最重度(マルA)、重度(A)、1度、2度
精神障害者
精神障害者保健福祉手帳の等級が1級
小児慢性特定疾患児手帳所持者
色素性乾皮症患者
戦傷病者手帳所持者
障害の区分 | 戦傷病者手帳の等級 |
---|---|
上肢、下肢機能障害 心臓、じん臓、呼吸器 ぼうこう又は直腸 小腸機能障害 肝臓機能障害 | 特別項症から第3項症まで |
視覚、聴覚、平衡 体幹機能障害 | 特別項症から第4項症まで |
その他
身体障害者等で歩行が困難なことにより社会生活が制限されると認められる人など
駐車禁止除外指定車標章を提示しても駐車違反となる場所
駐車禁止除外指定車標章を提示していれば、どのような場合でも駐車違反にならないわけではありません。除外されずに駐車違反となる場所・方法があります。
たとえば、交差点やその前後5メートル以内、横断歩道やその前後5メートル以内、踏切やその前後10メートル以内、バス停などの停留所から10メートル以内、駐停車禁止標識のある場所、、道路の右側余地が3.5メートル未満となる場合などです。
駐車禁止除外指定車標章の使用上の注意
駐車禁止除外指定車標章を提示して駐車禁止から除外されるのは、一定の条件を満たしている場合に限ります。
条件を満たさない標章の使用は、駐車違反や駐停車違反となる場合があります。
その条件としては、有効期限内の標章を掲出していること、車両前面の見やすい箇所に標章を掲出していること、運転者が車両を離れて直ちに運転することができない状態で駐車(放置車両)する場合には運転者の用務先または連絡先を掲出していること、無余地場所や駐車方法違反になる場所でないこと、などが挙げられます。